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亀岡的プログラマ日記

京都のベッドタウン、亀岡よりだらだらとお送りいたします。

結局Microsoftの目的は何なのか、もうちょっと考えてみる

.NET

今朝の記事は予想外に色んな人に読んでもらえたみたいで、ありがたい限りです。一時間程度でラフにまとめたものなのでお恥ずかしい限りですが、みなさまの役に立ってたら幸甚です。いや、ほんとに。

んで、見たことないくらいたくさんついたブクマを眺めていると、「何のためにしたかイマイチわからない」「どうやって金を儲けるつもりなんだ?」という話がちらほら見受けられます。ねぇ、ぼくも色々もんもんと考えておりました。

んで、決して答えが出たわけではないんですけど(というか最後の最後がわからんのですよ、やっぱり)、でもこの方向性に向かう意図は僕の中で納得がいったので、ついでにメモ的に晒しておこうと思います。

分析の前に、ツールの確認

今回は、クラシックな戦略分析ということで、5フォース分析をしています。

Microsoftという企業に対して、サプライヤとカスタマーを定義するのはちょっとトリッキーなのですが、ここでは以下のように、

  • サプライヤ = 開発者(Developer)
  • カスタマー = エンドユーザ(Client User)

と捉えています。そして、MSのロールはWindowsというPlatformを提供すること。あとは新規参入(New Comer)と代替品(Alternative)を考えておきます。

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Microsoft帝国在りし日

一昔前は、まさに帝国でございました。圧倒的なクライアントOSシェアを武器に、開発者・顧客に有無を言わせずプラットフォームを選択させるという、典型的な「強いプレイヤー」だったんですよね。競合であるLinux / Mac には大きな差をつけていました。

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新規参入であるCloud系サービス、代替と成り得たMobile端末も、まだまだ主要なプレーヤとなっていなかった、そんな時代ですね。

Mobileプラットフォームの急伸

そして、時代はSmartphone時代を迎えます。iOS / Androidという二大プレーヤの中でMicrosoftのプレゼンスはなかなか高まっていきません。そんな中で、開発者はMacへの流入が加速し、エンドユーザもモバイルを積極的に活用しようという動きも起こります。結果的に、両面からWindowsの重要性は落ちていくわけです。

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クラウド革命

そして、クラウドの革命が起こります。AWSの矢継ぎ早のサービス投入に、DevOpsの動きも相まってサーバーサイドプラットフォームにおいてLinux化の動きが大きく加速します。コスト面のメリットも含め、クラウドベースのモノづくりの時代になっていきます。

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Microsoftの戦略 : プラットフォームの再定義

そんな中でMicrosoftがとった戦略は、プラットフォームの再定義、なのではないかと。 つまり、プラットフォーム = OS ではなく、もっと違うレイヤのものへの定義移行です。

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具体的には、

  • アプリ動作インフラとしてのMicrosoft Azure
  • アプリ動作基盤としての.NET Framework
  • アプリ開発基盤としてのVisual Studio IDE
  • サービス基盤としての Office365

です。

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この再定義により、Microsoftは戦うフィールドを大幅に増やしたことになります。もちろん、これは容易な戦いではありません。AzureにはAWS、.NETにはRubyJVMIDEにはIntelliJEclipse、Office365にはGoogleAppsと、強力なライバルが目白押しです。しかし、ただただ小さくなっていくOSというパイから一気に脱却する、というのは戦略として正しいのでしょう。緩やかな死を待つ、なんてことを欠片も感じさせないのは、ほんと素晴らしいですね。

あとは、この広範囲の戦いでどう勝ち残っていくのか、特にプラットフォームとしてどう顧客と関係を築くのか、このあたりが今後注目してみていくポイントでないかと、個人的には思っております。

ビジネスモデルキャンバスにしてみたけれど

5フォース分析を踏まえて、ビジネスモデルキャンバスにもしてみました。が。

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上述のとおり、プラットフォームと顧客の関係、というのが僕にはまだ見えていません。開発者の心はおそらく掴んだはず、では最終顧客とどのような世界を作っていくのか、そこがはっきり見えた時にもう一度帝国が君臨する、かもしれないですね。